卒業シーズンの喧騒が過ぎ、新入学や新入社員の初々しい姿が街にあふれる季節になりました。 1年の4分の1が過ぎようとしています。歳を重ねるごとに月日の流れは加速し、古希を過ぎた今では、そのスピードはまるで新幹線のよう。AIの進化に追いつくのも一苦労です(笑)。
今日は、そんな春の足音と共に私の元へ相談に駆け込まれた、Kさんご夫婦の「マイホーム危機の物語」をお話しします。
1. 幸せの絶頂から一転。突きつけられた「追加費用」
お子さんの小学校入学に合わせ、夢のマイホーム計画をスタートさせたKさん夫妻。 土地:9,000万円 建物:6,000万円 という、誰もが羨むような壮大な計画でした。
ところが、いざ建築を始めようとした矢先、ハウスメーカーから衝撃の事実を告げられます。
- 古家の解体・撤去費用
- 地盤を支える土壌改良費
- 電柱の移設・外構費用
これら「想定外」の出費が積み重なり、なんと合計1,200万円の予算オーバー。 「不動産屋さんから具体的な金額の話なんて聞いていなかった……」 ご夫婦は顔面蒼白。「手付金を捨ててでも、解約すべきでしょうか?」と、夢見た幸せな生活を前にして、絶望の淵に立たされていました。
2. 「不安」の正体を数字で解剖する
土地を愛し、家族の未来を夢見ているお二人に対し、安易に「諦めましょう」とは言えません。私はまず、感情を脇に置き、徹底的な「家計の検診」を行いました。
Kさんご夫婦のスペック
- 世帯年収:約2,700万円
- 貯蓄額:約1億1,000万円
数字だけ見れば「余裕」に見えるかもしれません。しかし、当事者にとっては「得体の知れない1,200万円の出費」が、将来の学費や老後を脅かすモンスターに見えてしまうのです。
私は、以下の項目を一つずつ丁寧にシミュレーションしました。
- 年間・月間の収支バランスの可視化
- お子さんの将来の学費推計
- 35年ローンを組んだ際の返済シミュレーション
- 将来の退職金と、双方のご両親からの相続見込み
3. 霧が晴れた瞬間、下された決断
結果は明白でした。 1,200万円を追加で支払っても、ペアローンで35年返済は十分に可能。さらに手元には十分な貯蓄が残り、将来の備えも盤石であることが判明したのです。
これらをすべて網羅した「相談結果報告書」をお渡しすると、ご夫婦の表情にようやく明るい光が戻りました。 「これで、安心して家づくりを進められます」
根拠のない「大丈夫」は無責任ですが、数字に基づいた「大丈夫」は、人生を変える決断の鍵となります。
専門家からのアドバイス
マイホーム建築では、土地代と建物代以外に「見えない費用」が潜んでいることが多々あります。 もし皆さんが「想定外の出費」に直面し、夢を諦めそうになったら、まずは立ち止まって「未来の収支」を可視化してみてください。
その1,200万円は、本当にあなたの人生を壊す数字ですか? それとも、幸せな未来のために「管理可能な数字」ですか?
今日は、ここまで。
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